建売住宅っていくらまで値引きしてもらえるの?
住宅探しをしている方が知りたい情報「値引きはいくらまで…?」
「200万円値引きしてほしいのですけれど、お願いしてもいいものでしょうか…?」
このような相談を知恵袋のページで目にします。
そして親切な回答者のみなさんが
「あの会社なら300万円までならイケるはずです」
「あの会社は●●%の利益確保を基準にしているので、●●●万円なら希望が通るはずです」
なんてアドバイスをしてくれています。
あのアドバイスを目にして、トメ先生が思うこと。
それは、「回答者のみなさんスゴイ!さすが!」という感想。
その会社で働いているわけでもなければ、経営陣でもない、価格や利益を決める立場にない方なのに…。
よくもまぁ、ああいった理にかなったようなアドバイスができるものだと関心してしまいます。
トメ先生なんて24年間も同じ会社で建売住宅を販売してきているのに、この商品がいくらまで値引きをしてもらえるとか…値引きの基準なんてわかりません。
いくらまで値引きができるのか…の基準。
値引きの基準や許容範囲がわかれば苦労はしない。
というのがトメ先生のアドバイスであり、今回の解説の結論です。
ただし…それで終了なら、こんな解説に意味はなくなってしまいます。
値引きの限界や値引きの基準は明確には答えられないけれど、ポイントをひとつお伝えするなら、
「値引きのお願い、言うだけはタダ…」といいう点がポイント。
【問い合わせの前に!】
SUUMOやHOME’Sで気になる物件を見つけたから不動産屋さんに電話…。
ちょっと待って!しっかり掲載情報を確認しましたか?
掲載された情報をどんな視点で見るといいのか、トメ先生が解説しています。
【建売住宅を探している方は知っておきたい】
建売住宅を購入するとなると建物が気になりますよね。
でも、建物から情報を見はじめるのはおススメしません。
まずは土地、土地が気に入らなければ建物がいくらステキでも購入には至らないのが建売住宅です。
値引きの基準?
値引きをしてもらえるのか?してもらえないのか?
それは売主の考え方次第だと思います。
インターネットで「建売住宅 値引き 限界」という3つのワードで検索した結果、上位に表示されるサイトで、値引き交渉しやすい物件の特徴が解説されています。
ざっとまとめてみると、以下のような物件は交渉しやすいとされています。
- 分譲地の売れ残りで最終1棟
- 決算月
- 在庫が増えた時
- 販売価格が相場と合っていない
- 大手のビルダーや分譲事業者の分譲地
- ローンの審査が通っている
- 完成して半年から1年が経過している
たしかに、こういった物件が値引き交渉しやすい傾向にあるということは、回答している方のこれまでの経験のもとになりたつ法則かもしれません。
しかし、この条件にあてはまる物件の全てが値引きを受けられるかというと話は別です。
例えば不要品を販売しようとフリマサイトをつかう
不要なモノを処分する時にフリマサイトを利用したことありますか?
メルカリとかラクマなどのサービスが有名ですよね。
みなさんがフリマサイトに商品を出品した時に、建売の売主業者の立場になることがあるのです。
出品して30分も経たないのに通知が表示される。
「おぉ!もう売れたのか!」と思って確認してみると…。
「値引きは可能でしょうか?」ってメッセージ。
出品したばかりなのに、もう値引きかい!
住宅を販売する売主業者もこんな気持ちなのではないでしょうか。
トメ先生も経験がありますが、出品した商品に興味を持ってくださった方との間には、必ずと言っていいほど価格交渉がありますよね。
値引きへの対応…みなさんはどうしていますか?
それでは、フリマサイトの出品者のケースごとに売主業者の状況をあてはめて考察してみましょう。
とにかくお金が必要な場合
すぐにでもお金が必要な人生のピンチ!
そんな状況の場合、価格交渉をするのはいいけれど、交渉がまとまらなかった場合には、みすみす販売のチャンスを逃すことになります。
とにかく、すぐにでもお金が必要なら値引きを受けてでも販売したいものです。
住宅もそうです。
売主にとって、この商品を在庫でかかえていたら、かかえている日数だけ利益がなくなる。
イヤイヤ…すでに利益なんてない。
日に日にマイナスが増えていく。
そんな時には値引きをしてでも売ってしまいたい状況です。
とにかく不要なモノが処分できればいくらでも…な場合
不要なモノをフリマサイトに出すのではなく、梱包や発送の手間を考えたらリサイクルショップでお金に買えたほうが楽だったりします。
でも、リサイクルショップでも買い取ってもらえそうにないもの…。
それでも処分したいもの…。
こういう商品は利益なしの言い値で販売してしまいたいですよね
売主には事業者それぞれに適正在庫というものがあります。
順調に事業を進めるために、何棟くらいのバランスのいい在庫数が設定されています。
たとえば、分譲地の仕入れと大工さんの工事が順調で、手持ちの在庫が増えてきてしまった場合があるとします。
在庫が増えても販売のペースが順調ならば問題ありません。
しかし、販売のペースがイマイチな場合は、不良在庫を持たないように処分を考えます。
売ったお金は貯えておく、すぐに使う予定はない場合
モノが増えてしまって、ひとまず身の回りをスッキリさせたい。
できることなら、いらないモノをお金に換えられたら!
フリマサイトに出品して値引きのリクエストが届いた場合。
「ムリに値引きに応じてまで販売するつもりはありません」と突き返すことが可能ですよね。
すぐに、売れなくても困らない場合には、値引きの対応もこちら主導で行えます。
今は在庫の数も適正…。
販売のペースも悪くない…。
身を削って売上にしなくてもいい状態。
売主にとって理想的な状況の場合は、値引きしなくても購入してくれるお客様が現れるのを待つ余裕が生まれるのです。
いかがでしょう、フリマサイトで出品した商品に値引きリクエストがあった場面を3つ見てきました。
値引きリクエストに対する、出品者の気持ち。
これが、売主事業者で、営業さんからあがってきた値引きのリクエストに「応じるか…」「断るか…」判断する人の気持ちです。
気持ちって…もっとシステマチックにいかないの?
売主事業者の業績…。
値引きを判断する人の気分…。
購入者側ではコントロールできない要素が値引きに影響することがおわかりになりましたか?
業績がよろしくない…。
在庫が増えてしまっている…。
完成して1年以上経過してしまっている…。
このような物件でも、値引きの判断をくだすエライ人が「値引きはしません」と判断すれば値引きはしてもらません。
一方で、業績は絶好調!
在庫も計画通り!
商品は完成どころか、まだまだ建築途中!
このような物件でも、エライ人が「いいよ!値引きして売っちゃいましょう」と判断すれば値引きしてもらえます。
こうなると「なんのこっちゃ…」としか思いませんよね。
値引きをしてもらえるか、してもらえないかはわかりません。
でも、値引きをしてもらいやすい状況を作ることはできそうな気がします。
そのあたりの情報を次に解説しましょう。
法則どおりいかないのが不動産取引
値引きが受けやすい状況と受けにくい状況はあるもの…。
ちまたでささやかれる法則どおりにいかないのが不動産取引。
人と人のコミュニケーションだからこそ発生するのが例外。
商談でのコミュニケーションを通して、営業さんとの間には人間関係が構築されます。
そこで営業さんが「このご家族のためなら、何とか条件をあわせてあげたい」という気持ちになってくれていれば、例外が発生する可能性も高まると思います。
値引きをしてもらいやすくするためには、購入者側にも「心がまえ」が必要なのが現代の商談です。
トメ先生が考えている、値引きをしてもらいやすくするためのポイントは以下の3つです。
簡単にひとつづ解説します。
- 「この人のためなら…」と、営業さんに思ってもらえる印象づくり
- 値引きには明確な理由が必要です
- 値引きが通ったら契約ですよ…契約の覚悟を。
「この人のためなら…」と、営業さんに思ってもらえる印象づくり
現代の営業さん。
特に若い営業さんに共通していますが、仕事は仕事でも「お金のために仕事」という方は少なくなりました。
若い営業さんの頭の中にあるのは「このお客様に喜んでもらいたい」という奉仕の気持ちです。
ということで、まずは担当になった営業さんに心を開くことからはじめてみましょう。
現代の若い方に共通する「お寺の鐘の法則」を覚えておいてください。
こちらが、力いっぱいつけば「グォォォォォ~ン」と大きな音で鳴り響きます。
こちらが、よわーくついたら「コーン」と小さな音で鳴り響きます。
こちらがいい音を鳴らそうと思わないと、鳴り響いてくれないのが現代の営業さんです。
値引きには理由が必要…それも具体的に
値引きのリクエストには具体的な理由が必要です。
「なんとなく高い」からでは値引きのリクエストは通りません。
それと、家電量販店での値引き交渉もダメです。
購入できる価格なのに「少しでも得したいから」という理由では値引きしてもらえないでしょう。
値引きが通ったら契約です…覚悟はいいですか?
値引きのリクエストが通ったら契約ですよ。
大丈夫ですよね。
営業さんは上司からイヤな顔をされながら、みなさんに値引きが必要な理由を報告します。
上司は幹部から嫌味を言われながら、みなさんに値引きが必要な理由を報告します。
そして役員から「これは貸しだからな」などと、よくわからない貸し借りが生まれます。
そこまでして、契約にならなかったら。
もう、営業さんも、上司も明日から会社を休みたくなるでしょう。
よろしいですか?
値引きのリクエストが通ったら契約ですよ。
【まとめ】値引きが思う通りではなくても
毎度、長い解説になってしまいますが、ここまで読んでいただきありがとうございます。
マイホームの購入において、値引きについて知っておくべきことについて解説しましたいかがだったでしょうか。
今回お伝えしたのはこんな内容でした。
- 値引きにはうまくいく時といかない時がある
- 商談は人と人とのコミュニケーションだから、法則がすべてではない
- 値引きを受けるための心がまえも大切
しかし、ここまで準備をしても値引きがうまくいかない場合があります。
値引きのリクエストが通らなかったらどうしたらいいのか…その答えは簡単です。
値引きはしてもらえなかったけれど、この物件を「購入する」のか「購入しない」のか、それを決めるだけです。
【情報収集の前にやるべきこととは?】
住宅探しが長期間に及びそうな「完璧主義」「心が開けない」方は情報収集の前にコレをしておかないとエンドレスの住宅探しになるかもしれません。
【住宅探しの輪廻にご注意を】
人生で一番高額な買い物だからといってたくさんの物件を見ればいいというものではありません。
物件を見すぎると”オバケの百件”見た郎が出てきますよ。