契約したのは正解?考えれば考えるほど後悔する
人生で一番高額な買物となるマイホーム。
大きな決断をして契約に踏み切ったものの…。
「やっぱりあっちの物件のほうがよかったような気がする」
「こちらの物件では不便な気がする」
「うん、絶対あっちだった。こっちではなかった。」
なんて、考えだしたら
契約したことを後悔するばかり。
後悔のモヤモヤは、時間が経過するごとに大きくなっていきます。
おつかれさまです。
不動産屋さんに勤務して24年目になるトメ先生です。
大河ドラマでは、松本潤さんが扮する徳川家康が、
毎週「どうする?」の岐路に立たされて、
決断する様がみどころですが、
人生は決断の連続。
マイホームの購入も「どうする?」の連続です。
まだ契約したばかりだし、
「あっちの物件に乗り換えようか?」と思っても、
ユニクロでTシャツを買うのとは違うので、
返品して買い替えるというのは難しいのが不動産。
仮に物件を乗り換えるのにしても、
契約を白紙に戻す手続きをとらなくてはならない。
そうすると支払った手付金が返ってこない。
手付金が返ってこないのは大きな問題です。
乗り換え先の物件で支払う手付金が用意できません。
今回のトメ先生の先生の入れ知恵は、
「やっぱりあっちの物件にしようと思っているけれど手付金が返してもらえない」
という問題に直面している方に向けて対応方法を提案します。
その方法のポイントはふたつ。
不動産取引のルールを把握することと、
正しい順番で手続きをすすめることです。
具体的には、
1、乗り換え先のあっちの物件を販売している不動産屋さんに「購入したい」意志を伝える。
2、そして乗り換え先の不動産屋さんには「今契約してしまっている物件がある」ことを必ず伝える。
3、おまけに「手付金を支払っていて、契約を白紙にする場合は手付金が返ってこない」ことを伝える。
4、そして「手付金が返ってこないと、次の契約で手付金が用意できない」ことを伝え、
5、そこで「返ってこない手付金と同額を値引いてくれないか」とお願いしてみるのです。
現金でお金は返ってきませんが、
値引きという形で損失を補填するという方法はいかがでしょう。
契約を白紙にする場合は基本的に手付金が戻らない
不動産の売買契約では契約を白紙にする場合の方法が取り決めれらています。
その中には特に理由はないけれどやめたい場合の方法も決められています。
契約書ではもっとしっかりした表現になっていますが、
理由はなくても契約をやめることができるのです。
契約書に、
売主は、買主に受領済の手付金の倍額を支払い、又買主は、売主に支払済の手付金を放棄して、それぞれこの契約を解除することができる。
というニュアンスの文章が書かれていると思います。
コレが「理由はなくても契約をやめる場合の方法」です。
買主が「契約をやめたい」というリクエストに売主が応える代わりに、
手付金を放棄することが条件になっています。
そして、もうひとつ注意が必要なのは、
理由もなく契約をやめることができる期日が設けられていますよ。
こんな文章が書かれていると思います。
前項による解除は、下記の事項のいずれかが早く到来したとき以降はできないものとする。
① 相手方がこの契約の履行に着手したとき
② 標記の期限を経過したとき
相手方の履行の着手ってのは難解で、
「履行」の定義にいろいろな解釈があります。
不動産屋さんがお客様との解約問題で毎回困る点です。
トメ先生の勤務先の顧問弁護士の先生に聞いてみたら、
「売主が所有権移転登記の準備をはじめた」とか…
「売主が物件に設定されている抵当権を解除する登記の申請をした」とか…
そういうのが履行に着手に該当するようです。
でも、不動産屋さんは解約されたくないので、
「住宅ローンの手続きをしたこと」が履行に着手だとか、
「建物を引き渡すためにハウスクリーニングを入れたこと」が履行に着手だとか言いますが、
そういことは履行に着手に該当しないようです。
脇道にそれましたが、
とにかく、契約を白紙にする場合は手付金が戻ってこないということを覚えておいてください。
手付金で支払った分だけ値引きしてもらう
マイホームの購入は家の買い物だけれど、
忘れてはいけないのが土地。
立地、陽あたり、周辺環境など、
建物を気に入る以前に土地が気に入っていなければ建売住宅の購入には至らない。
というのがトメ先生の持論です。
【あわせて読みたい入れ知恵】
建売住宅の購入となると、どうしても建物に意識がいきがち…。
でも建物が気に入っても、立地・形状・陽あたり・周辺環境などなど、
土地が気に入らなければ購入には至りません。
って内容を解説しました。
そして、
検討中の建売住宅の道路を挟んだ相向かいに別の会社の建売住宅があることも珍しくありません。
そうなると、あっちの会社にしようか、こっちの会社にしようか、
それはそれは悩みに悩んで購入に至るわけです。
しかし「隣の芝生は青く見える」もので、
契約した後に「やっぱりあっちの建売住宅のほうがいい!」って思う方もいます。
締結している契約をやめて、
あっちの建売住宅でやりなおしたい。
しかし、そうなるとハードルになるのが解約手続きの問題です。
営業さんに解約の話をすれば
「手付金はお返しできませんがよろしいでしょうか?」が常套句です。
そこでトメ先生のアドバイスは
手付金が返ってこなくてもいいじゃん
ってことです。
今の契約で手付金が返してもらえないのなら、
あちらの建売住宅を購入する時に
返してもらえない手付金と同額を値引きしてもらったらいかが?
という提案です。
実はこの方法、トメ先生の勤務先でもたまに見られる手段なのです。
トメ先生の勤務先で購入したお客様が別の建売住宅に乗り換えたい場合に、
トメ先生の勤務先で返してもらえない手付金と同じ金額の値引きを、
あちらの建売住宅で受ける。
その逆もあります。
別の会社で建売住宅を契約しているお客様が、
トメ先生の勤務先の建売住宅のほうがよくなってしまい。
あちらの会社で契約してしまっていて手付金も返してらえない
「では、その手付金と同じ金額だけ値引きしますからウチで契約しませんか?」
ってな感じのながれになるのです。
手続きの順番と二重契約に注意
このように手付金返金の問題も解消できそうな、
建売住宅の乗り換え大作戦ですが、注意が必要な点もあるのでご承知おきを。
①乗り換え先で値引きしてもらえるとは限りません
建売住宅を乗り換えたら必ず値引きしてもらえるかというと、
そうは問屋がおろしません。
値引きに応じてもらえる可能性は高いと思いますが、
必ず値引いてもらえるわけではないのでご注意を。
②購入意思を示す→解約手続き→乗り換え契約の順番で
順番を間違えると面倒な法律問題になりそうなのでご注意を。
まずは、乗り換え先の売主に
「購入の意思があるけれど、すでに契約してしまっている」こと伝えます。
そして乗り換え先の売主が、
手付金相当額の値引きなどの条件を満たしてくれそうか確約をとっておきましょう。
そうしないと、手付金は返ってこないわ、値引きはしてもらえないわ、
という最悪の状態になってしまいます。
条件が確約できたら、
今の契約を締結している売主に「解約の申し出」をします。
営業さんの常套句である
「手付金はお返しできませんが、よろしいですか?」と言われますが、
「しかたないですよね」とオトナになって引き下がりましょう。
なんとか返金してもらえるまで粘る手もありますが、
相手は交渉のプロです。
ご自身の判断で落としどころを決めましょう。
そして解約の手続きです。
解約手続きが完了してから乗り換え先の建売住宅の契約にすすみます。
③二重契約に最大限の注意を
不動産業界で常に論争のもとになっている二重契約にならないように注意してください。
二重契約というのは、買主となるみなさんが今の契約が存在している状態で、
乗り換え先の契約も締結してしまうこと。
そうです。
お一人でふたつの契約を締結してしまっている状態です。
とにかく面倒な大問題になりますからね。
順番を参考に無用なトラブルは避けましょう。
契約自体がレアな経験なのに解約はさらにレアな経験
最後に一点だけ追加のアドバイスを…。
建売住宅乗り換え大作戦は、
「仲介よりも売主からの直接購入」のほうが成功する確率は高いです。
契約の窓口になっている仲介業者さんは、
解約があれば仲介手数料の問題が出てくるわ、
売主業者さんとお客様の間に挟まれて居心地が悪いわ、
大作戦はミッションインポッシブルになってしまうかもしれません。
だから、建売住宅は売主業者さんから購入するのが何かとおススメです。
【こちらもおススメの入れ知恵】
建売住宅の多くは仲介物件なので、契約すると高額な仲介手数料が必要です。
直接、売主業者さんから購入できれば仲介手数料も不要。
売主業者さんを探してたどりつくためのコツを解説しました。
建売住宅を乗り換えたいけれど、
「締結している今の建売住宅の契約って白紙にできるの?」
「手付金って返してもらえるの?」
ただでさえ人生で1度しか経験しない住宅購入で、
解約手続きをとるという経験はさらにレアな経験です。
知人やご家族が同じような経験をしていらっしゃれば少しは安心ですが、
そんなレアな手続きを経験する方はそう簡単に見つかりません。
身近に不動産屋さんに勤務していたらいいのに…。
トメ先生の入れ知恵はいかがでしたか?
今回の建売住宅乗り換え大作戦は、
トメ先生の勤務先での出来事をもとに解説しました。
実際に、乗り換え大作戦をを使うお客様も、
大抵は身近に不動産業者に勤務するお知り合いがいる方が多い傾向です。
身近に不動産業者…。
そんなに都合よく存在しないですよね。
だいじょうぶ!
みなさんにはトメ先生がついています。
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