年末年始のテレビCMから見えてくる住宅業界事情
マイホームの購入を考えているけれど、今年はどうなん?
マイホームは買い?
それとも様子見?
実は年末年始のテレビCMから、なんとなく答えが見えてきます。
2024年がはじまり、早いものでひと月が経過しようとしています。
こんな時代になっても有給とかとりにくいトメ先生の勤務先…。
ふだん休めない分、年末年始だけはしっかり休みをもらえます。
家の中にやらなければならないことが多いし、この冬はコロナが5類移行後はじめての年末年始ということで、どこにいっても混んでいるだろうと思い、出かけずにずっと自宅で過ごす年末年始でした。
だからたっぷりと時間はあります。
さて、この時間を何に使うか…新聞読んで本を読んで、あとはずっとテレビを見ている。
それがトメ先生の年末年始です。
そうです、トメ先生はテレビっ子なのです。
YouTubeとかネットフリックス、アマプラなどはほとんど見ない、メディアといったらずっとテレビなのです。
タイパの時代にそぐわずCMも嫌いじゃないありません。
だって最近のCM面白くないですか?本当によくできています。
トメ先生にはCMを演出する才能なんてないけれど「うわっ!そうくるか…やられた!」って思うようなすばらしいCMも多いです。
とくに年末年始やスポーツの大型イベントがある時などに作られる特別CMは鳥肌ものです。
焼酎でも飲みながら、ほろ酔いで見ていたら泣いてしまうようないいCMがある中で…。
残念なのが、不動産業界のCMです。
今日は年末年始のCMから見えてくる、今年の住宅業界事情を解説します。
不動産業界・住宅業界のCMはつまらない
キリリと清潔感を感じるデキのよさそうな人が真っ白な歯を見せてスマイル…。
じぃちゃん、ばぁちゃんが将来、家族に残す財産…当社におまかせいただければ安心です。
立ちはだかる高層建築…ラグジュアリーってのはこういうことを言うのか…とあらためて認識する。
和服を着たタレントが出てきて…。
不動産事業者のCMにみられる演出です。
ストーリーとか演出もたいしたものではなく、年末年始のCM枠を埋めるためだけにつくられたようなクオリティです。
結局、購入する人にとっては高額な商品…所有している人にとっては資産。
信頼できる私たちがお客様の財産を、いやお客様の人生をってな感じの展開が多いですよね。
焼酎でも飲みながらほろ酔いだったら、間違いなくトイレに行く時間です。
おまけに年末年始という期間限定で配信なので意識にも残らない。
面白いCMが山盛りの現台においてお粗末すぎます。
いっそのこと、できるビジネスマンが大好きなパワーポイントの資料をCMでながしてみるとか。
そのくらいお粗末にしてみたほうがインパクト強いし、面白いCMになるのではないでしょうか。
いずれにしても、強制的に見させられるものなのですから、見る側が楽しいと思えるCMにならないものでしょうか。
この年末年始は例年と少し違う気が…
不動産事業者のCMがつまらないのは、いつも通りです。
でも、この年末年始は例年と少し違う気がしたのはトメ先生だけでしょうか。
CMのクオリティが上がっているとか、面白くなっているとか、そういうことではなく、配信の数が少なくなっている気がするのです。
例年しつこいほど配信している印象の、飯田グループホールディングスも住宅情報館もおとなしめの配信でした。
どうなん?CMを流しているような状況じゃないってこと?
2023年は住宅…特に建売住宅は本当に売れなかい年でした。
建売住宅を大量に取り扱う飯田グループホールディングスあたりも油断をすれば、この先、大量の在庫をかかえることになります。
テレビCMなどの広告宣伝活動にはお金がかかります.
芸能人を使えばギャラが発生し、広告代理店に費用が発生し、CMを放送する枠の確保にお金がかかります。
こういった費用がどこに影響するのかというと、そうです販売価格です。
ただでさえ、住宅の価格が上がってしまって販売が思わしくない住宅業界です。
ただでさえ物価高で建物価格が上がり、土地の価格も上がっている不動産業界。
これ以上価格を上げてしまっては売れる商品も売れなくなってしまいます。
費用対効果が薄いものについてはお金をかけないという方針になるわけです。
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ちかごろ目にする大和ハウスのReady Made Houjing…。
注文住宅を取り扱う会社が、建売住宅を販売するとたどり着きがちなのが規格型住宅。
注文と建売のいいとこどり…の内部事情をトメ先生が解説しました。
【トメ先生の予言…】
近い将来、建売住宅は高級グレードと一般グレードの二極化がすすむ予感です。
ハウスメーカーの建売住宅は高級グレード…飯田グループの建売住宅は一般グレード。
その間に存在するミドルグレードの建売がなくなるのでは?という解説です。
費用対効果の薄いテレビCM
テレビCMは年末年始のCM枠を埋めるための風物詩的なコンテンツで、消費者の購入意欲に直接はたらきかけるものではありません。
消費者は新年になったから家を購入するというものではないですからね。
マイホームが必要になった時に、必要な情報が存在することのほうが重要です。
要するに、365日、24時間、確認可能な情報のほうが住宅購入には重要な情報なのです。
広告代理店との付き合いもあるし、毎年やっているものだから、今年も配信しておくか。
効果の薄い年末年始のみのCM配信より、ホームページやSUUMOの情報に力を注ぐほうが効果的なのが不動産の特徴ですね。
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値大きな会社は値引きを受けやすい傾向です。
しかし、大きすぎる会社だとそうとも言えず…値引きやサービスを受けるのにちょうどいい会社の規模があるのです。
【見学前のみなさんにおススメの解説】
この不動産業者で購入していいのか…。
担当になった営業さんとの相性はいいのか…。
見学前に読んでおけてよかったと評判の解説です。
CMが少ないことは購入者にとってはチャンス?
業界の不振もあって、住宅を販売する企業も余計な費用は抑えて、住宅の価格の上昇も抑えなければならないわけです。
これまでのように、年末年始にホイホイとテレビCMを流している場合ではないという不動産業界。
CMが少ない年末年始…実はコレ、購入者側にとってはチャンスととらえることができます。
CMを配信しないとお客様がやってこない…もう、そういう時代ではないですよね。
それでも、季節の風物詩的にテレビ画面にながれていた不動産系のCM。
ところが、配信数の減少が顕著な、今年の年末年始。
余計なところに予算を投入することを控えなければならないくらい、販売価格を上げることを避けたい不動産業者。
そしてトメ先生が昨年、何度も取り上げた「建売住宅が売れていない」という現実。
販売する不動産業者にとっては、今かかえている在庫は処分してでも売ってしまいたいはずです。
そうです、値引きやサービスを受けるチャンスかもしれません。
年末年始に不動産業者のテレビCMが少ないという状況…。
しっかり、準備したら物価が上がる中で、お買い得のマイホーム購入ができるというサインかもしれませんね。