「建売だから…」は注文にも該当する
世の中に出回る建売住宅へのネガティブ情報のせいで、建売住宅の購入に自信が持てないみなさん多いですよね。
そんなみなさんに朗報です。
実はトメ先生、建売住宅の情報について、あるカラクリを発見したのです。
建売住宅の情報を探せばネガティブ情報にあたる
これが今回の解説のテーマであり、建売住宅の購入に自信を持てなくなる理由です。
建売住宅は悪の象徴のような取り扱われ方
建売住宅には100点満点の建物がなかなか存在しません。
でも、注文住宅だって100点満点の建物はなかなか存在しません。
結局のところ、どちらの建物であっても100点満点になることはほとんどない。
それなのに、建売住宅ばかりが「悪の象徴」のように取り扱われる風潮があります。
「悪の象徴」のように取り扱われるというよりは、建売住宅で情報収集すると「悪の象徴」としての建売住宅についての記事に必ずたどり着きます。
みなさんよろしいですか?
建売だって、注文だって、どちらの建物だって100点満点は難しいということは忘れないでくださいね。
「建売住宅」「満足」でも前向きな記事にたどり着かない
インターネットで「建売住宅」「後悔」などのワードで検索すると以下のようなネガティブ意見にたどり着きます。
- 動線が悪い
- 間取りが使いにくい
- 部屋がせまい
- 収納が少ない
そこで、建売住宅についてポジティブな考えを知ろうと思って、「建売住宅」「満足」で検索してみても…。
- 次に買うなら注文住宅
- 注文で建てた知り合いのところに行くと「いいな」と感じる
- 建売住宅はやめたほうがいい理由
- こんな建売は買うな
ポジティブな意見をさがそうとしても、こんな具合です。
簡単には「建売住宅に自信を持てる記事」にはたどり着けないということがわかったのです。
検索結果の8割は事業者の記事という実態
トメ先生のパソコンで「建売住宅」「後悔」というワードで検索してみました。
な…なんと、検索結果の上位30件のうち26件は、不動産屋さんまたは建設会社さんが作成した記事なのです。
実際に建売住宅を購入した方の記事となると4件しか検索されませんでした。
この検索結果については、こちらの解説でも詳しく取り上げていますので興味がある方は読んでみてください。
【建売住宅に自信が持てない方におススメの解説です】
ご存じでしたか?
「建売住宅」「満足」のワードで検索しても建売住宅についてのネガティブ情報を取り扱った記事しか表示されないのです。
中でも数多く取り上げられているのが間取りに関する情報。
一見すると住宅のプロのみなさんが、一般の方では知ることが難しそうな情報を発信してくれているように見えます。
でも、トメ先生が冷静に目を通してみて感じた感想は次のようなものです。
- それ注文住宅でもあり得ますよね…
- 「〇〇〇〇な可能性」という表現が目立ちますよね…
- それって記事のボリュームを盛るためのこじつけのような気がするんですけど…
「建売だから後悔するぞ」という内容…。
多くの記事で「建売だから」という根拠があいまいな内容が目につきます。
そして、「〇〇〇〇な可能性」…って。
可能性を主張してもいいのであれば、その可能性は「注文住宅にもあてはまる可能性」があるわけですからね。
さらに、明らかに記事のボリュームを増すために取り上げたと思われる、こじつけ記事も存在します。
そこでトメ先生は、それぞれの記事で取り上げられている間取りに関するネガティブ情報を一覧表にまとめてみました。
なかなか面白い結果になったので、お時間がある方は引き続きどうぞ。
上位30件の記事で取り上げられている話題
「建売住宅」「後悔」で検索した結果に表示された上位30件の記事。
これを以下のようにまとめてみました。
- 上位30件で表示された記事に取り上げられたあるすべての項目
- 上位30件のうち、一般の方が作成した記事で取り上げられている項目
- 上位30件のうち、事業者さんが作成した記事で取り上げられている項目
上位30件で取り上げられているすべての項目
検索結果の上位30件で、事業者さんの記事と個人の方の記事をあわせた結果がこちらです。
項目 | 取り上げられた数 |
動線が悪い・間取りが使いにくい | 9 |
部屋がせまい | 6 |
収納が少ない | 5 |
和室がいらない | 2 |
玄関がせまい | 2 |
コンセントが足りない | 2 |
浴室と隣の家が近い | 1 |
家電や家具が置きにくい | 1 |
リフォーム計画が立てにく | 1 |
一般の方の記事で取り上げられている項目
さきほどの検索結果を「一般の方」の記事で一覧にするとこんな感じです。
項目 | 一般の方の記事で取り上げられた数 |
動線が悪い・間取りが使いにくい | 3 |
部屋がせまい | 0 |
収納が少ない | 0 |
和室がいらない | 1 |
玄関がせまい | 1 |
コンセントが足りない | 0 |
浴室と隣の家が近い | 0 |
家電や家具が置きにくい | 0 |
リフォーム計画が立てにく | 0 |
事業者さんの記事で取り上げられている項目
そして、「事業者さん」が掲載している記事のみでまとめた一覧表がこれです。
項目 | 事業者の記事で取り上げられた数 |
動線が悪い・間取りが使いにくい | 6 |
部屋がせまい | 6 |
収納が少ない | 5 |
和室がいらない | 1 |
玄関がせまい | 1 |
コンセントが足りない | 2 |
浴室と隣の家が近い | 1 |
家電や家具が置きにくい | 1 |
リフォーム計画が立てにく | 1 |
「ネットで調べると、建売住宅だと間取りが使いにくいって書いてあるから心配…」とか、「やっぱり建売だと収納が少ないんだね~…やめたほうがいいかなぁ」という気持ちになりそうな記事が目立ちます。
トメ先生のここまでの見解
はっきりいって建物なんて、実際に住んでみなければ住み心地などの評価はわからないわけです。
これは自分で間取りを考えた注文住宅だって、建売住宅だって同じです。
例えを使ってわかりやすくお伝えしましょう。
- 結婚のお相手…長年お付き合いしたお相手で後悔することもあるし、マッチングアプリで半年前に知り合ったお相手で後悔することもある
- 資産運用…社会人一年目からコツコツ運用してきた結果に不満なこともあるし、流行りの資産運用で不満を感じることもある
- スマホの乗り換え…ずっと使っているから次の機種もiPhoneにしたことで後悔することあるし、Googlepixelに乗り換えたことで後悔することもある
光があるから影がある…表があるから裏がある
建売住宅を検討しているのに…。
「建売住宅は後悔する」
「建売住宅は不幸になる」
「建売住宅はマイホームの負け組」
などという固定概念を持ってしまっているみなさんにお伝えします。
たしかに建売にも注文にもどちらにも素晴らしい点があります。
その反面、どちらにもイマイチな点もあります。
それなのに建売住宅は、これから一歩踏み出そうとしているみなさんに「そのルートはやめたほうがいいですよ…」という情報ばかり提供されます。
これが現代の建売住宅の情報収集事情です。
なぜなら、私達はすべてがハッピーな情報より、アンハッピーになるかもしれない情報のほうを信じるし、興味を持ってしまいます。
こういった私達の特性は注文住宅を取り扱う事業者さんにとって、自社に問合せをしてもらうためにうってつけの情報なのです。
結論:建売住宅は他人の責任にできる
吐いた唾は吞めない注文住宅
注文住宅の間取りは、その家に住むことになるみなさんがご自身で決めたものです。
「人生で一番高額な買い物であるマイホーム」
「建売住宅ならもっと安い予算で購入できたのに…」
「一から作り上げた間取りなのだから間違いはないはず…だった」
というように不満なポイントが見つかった場合、その悔しさは自分で受け止めなくてはならないのが注文住宅です。
そりゃそうです、間取りについては自分で考えて承認したのですから。
考えたのは俺じゃない…他人のせいにできる建売住宅
一方で建売住宅の間取りは自分で考えたものではない。
建売住宅を販売している会社の設計さんが考えたものです。
「自分で考えたものじゃないから使い勝手が悪い…」
「自分で考えた間取りなら、ここに収納つけたんだけどなぁ…」
「あの会社のセンスがないから不便を感じている」
注文ならコントロールできた部分を、建売であることでコントロールできなかった点がある。
不満の原因がそこにある場合、その悔しさを他人に転嫁できるのが建売住宅です。
他人のせいにできるのは幸せなのかも
「建売住宅は後悔する」という視点で注文住宅と建売住宅を比較すると、ネガティブ情報に必ずたどりつく。
それはなぜかというと、建売住宅は後悔した理由を他人のせいにできるからなのかもしれません。
考え方を変えると人生で一番高額な買い物の後悔ポイントを他人のせいにできるのは幸せなことではないでしょうか。
「パパがこんなところにこだわったから…」
「ママがあんな所に窓を付けたいなんて言ったから…」
マイホームへの不満が家庭内でとどまる注文住宅。
販売していた会社のせいにすることで、マイホームへの不満が家庭内から外に吐き出される建売住宅。
どちらにも一長一短ありますが、気に入らないことを他人のせいにできるって精神的にも楽です。
マイホームもみなさんのご家族と一緒に数十年を歩むパートナーです。
みなさんがパートナーについて、もっとポジティブになってあげられませんか?
他にポジティブになってくれる人はいないのですから。
【探しはじめにあわせて読んでおきたい記事です】
建売住宅や中古住宅を見学に行った時にどんなことを聞いたらいいの?
こんなこと…あんなこと…とアドバイスする記事はたくさんあるけれど、
トメ先生がおススメする質問はたったひとつです。