「後悔したブログ」は不動産業者の記事ばかり
「建売住宅」「後悔」や「建売住宅」「失敗」もしくは「注文住宅にしておけばよかった」。
そんなワードで検索した方が、トメ先生のこの解説にたどりついたのかもしれません。
マイホームの購入は人生で一番高額な買い物だから「後悔」も「失敗」もしたくない。
だから事前に情報収集するのはとても重要で当たり前の行動です。
検索結果を落ち着いて確認しましょう
トメ先生がGoogleで「建売住宅」「後悔」のワードで検索した結果。
上位30件中、26件は不動産屋さんや建設業者さんが発信している記事でした。
一般の方の実体験と考えられる記事は4件しか表示されませんでした。
みなさんの検索結果はいかがでしたか?
記事の内容に憶測や偏り目立つ
トメ先生も不動産業界で働く身です。
不動産屋さんや建設業者さんの記事を否定する気は毛頭ございません。
むしろ、喉から手が出るほど情報がほしいみなさんにとっては、とても役立つ情報といえます。
しかし、トメ先生が検索結果で表示された記事を読んだ感想がこれです。
- 「~だろう」「~のはず」「~な傾向」という不確定要素が目立ちます。
- それは建売住宅に限らないのでは…という情報が多いです。
- 結局、問い合わせが必要なので「わが社は安心です」という偏りがある情報が多い。
情報があふれる現代では客観的な情報にばかり目がいきがちです。
でも、高額な買い物だからこそ重要なのが、みなさんの価値観やライフスタイルです。
まわりに振り回されないマイホーム購入を望むみなさんにトメ先生が情報収集について解説します。
建売住宅・中古住宅・マンション・土地を見学に行った時におススメの質問について解説した記事です
【探しはじめにあわせて読んでおきたい記事です】
建売住宅や中古住宅を見学に行った時にどんなことを聞いたらいいの?
こんなこと…あんなこと…とアドバイスする記事はたくさんあるけれど、
トメ先生がおススメする質問はたったひとつです。
建売で後悔することは注文でも後悔する
建売住宅を購入したけれど「注文住宅にすればよかった」と後悔を感じる方は多いようです。
トメ先生が購読する、読売新聞の朝刊で掲載されている人生相談コラム「人生案内」で、2024年4月30日に建売住宅を購入したことを後悔している相談が投稿されていました。
この相談に回答者である哲学者の小川仁志先生がこんな回答をされていました。
「もし注文住宅を買っていたとしても、何かしらの問題点を見つけて、やっぱり建て売りにしておけばよかったなどと言い出すのが人間です。だから結局どちらでも同じだったと思って、せっかく手にしたマイホームをもっとほめてあげてください。きっと素晴らしい家になるはずです。」
読売新聞2024年4月30日朝刊掲載の「人生案内」を一部抜粋
どちらも選択することができないからもどかしい
生活していると毎日たくさんの決断をしています。
朝のウォーキングを頑張るのか…今日は休むのか。
横断歩道の信号が点滅、渡るのか…止まるのか(止まりましょう)。
スマホのゲームで有料アイテムが発売され、買うのか…買わないのか。
人生という長いスパンで見てみると大きな決断が必要な時もあります。
進学するのか…就職するのか決める。
転職するのか…しないのか決める。
気になる人に気持ちを伝えるのか…伝えないのか決める。
結婚するのか…しないのか決める。
購入しなかったあちら側がよく見える
トメ先生は「決断に失敗はない」が持論です。
どちらを選んでも自分が下した決断は正しいのです。
スマホでゲームの進行効率を劇的に上げる有料アイテムにしても、購入すればアイテムを持った状態のゲーム展開を味わえます。
一方で、購入しなかった場合だって、アイテムを持たない状態のゲーム展開を味わえる。
就職して1ヶ月で仕事がイヤになってしまった。
1ヶ月で退職すれば、1ヶ月で退職した場合の世界が味わえるし、踏みとどまって働き続ければ、働き続けた場合の世界が味わえます。
ようするに、行動した場合は、踏みとどまった場合の生活は味わえないし、踏みとどまった場合は行動した場合の生活を味わえません。
だから、選択しなかったほうの結果が気になって「後悔」や「失敗」を感じるのです。
いろいろ心配で住宅探しを3年以上している方…今決断できない方はこの先一生マイホームに住めないかも
物価は上がり…金利も上がり…お給料も上がりはじめました(実感はないけれど)。
この状況は価格重視、返済額重視で住宅探しをしている人のラストチャンスかもしれません。
マイホームは高額商品がゆえのバイアス
トメ先生は朝のウォーキングを継続するためにスマホの位置情報ゲームを使っています。
このアプリには有料アイテムがあって、一番高額なのが1万円のアイテムです。
1万円なら、後悔したとしても時給1250円で8時間頑張ればリカバリーできる金額です。
しかし、マイホームとなると1万円の比にならない高額商品。
数千万円のマイホームで後悔した場合、トメ先生も属している一般庶民クラスの方ではリカバリーするのはたいへん困難です。
やり直しがきかない…。
それが「建売住宅は後悔する」というバイアスを構築しているような気がします。
情報収集すれば必ず「後悔」にたどり着く
トメ先生のGoogleで「建売住宅」「後悔」と検索すると建売住宅の購入で「後悔」や「失敗」に関する記事がズラズラーっと検索結果に表示されます。
でも、不思議なことに「建売住宅」「満足」と検索しても「後悔」や「失敗」に関する記事が表示されます。
ようするに、建売住宅のレビューをインターネットで探そうとすると「後悔」「失敗」につながる情報しか表示されないのです。
レビューがものをいう世の中だから
かつての住宅業界では「マイホームを購入して後悔した」情報などというものは、そう簡単に世の中には広まらなかったのです。
なぜなら、不動産業者さんの情報は非公開が当たり前だったからです。
少しだけ情報を公開しておいて、もう少し情報がほしい人から問い合わせをもらう。
こうすることで、お客様の連絡先をゲットして商談に繋げるというのが通常のながれでした。
でも、インターネットが世界中を繋いで情報が一瞬にして世の中に浸透するようになった。
そこで、登場したのがSUUMOのような不動産情報を網羅したポータルサイトです。
SUUMOに掲載されている情報だって、かつての住宅業界なら不動産業者さんが公開せずに懐に忍ばせておいた情報です。
問い合わせをしてきたお客様に、伝家の宝刀といわんばかりに公開した物件です。
情報公開という世の中のながれに、輪をかけるように訪れた変化がレビューです。
食事をするのも、美容室に行くのも、スニーカーを購入するのだって、旅行で宿泊するホテルを決めるのにだってレビューが重要です。
そして、さらに重要なのがネガティブなレビューですよね。
特に「後悔」が許されないマイホームの購入では「失敗」などのネガティブレビューは、誰もが食いつきたくなるエサになるのです。
情報公開の手段を変えた不動産業界
不動産業者さんの取引手法で今も昔も変わらないのが「お客様の連絡先を入手する」ということ。
高額な不動産の購入は、おいそれと購入を決断するのは難しいことです。
ましてや、物件の購入を見送ることだって当たり前にあるわけでして。
連絡先を入手しておくことで、不動産業者さんは次の物件を紹介することができますよね。
次の物件がダメなら、その次の物件…っていう具合です。
みなさんの連絡先は不動産業者さんのメシの種。
とても重要な情報なのです。
とっておきのネガティブ情報あります
不動産業者さんが、これまで公開しなかった物件情報は包み隠さずオープンにする。
以前は特別な情報だった「不動産業者さんしか知らない物件の情報」は特別ではなくなりました。
そこで、「建売住宅」購入に関する「後悔」や「失敗」などのネガティブ情報をオープンにする。
何も知らずに物件を選ぶと「後悔」するから気をつけろ!
これが現代の不動産業者さんの、とっておき情報でありみなさんの入り口なのです。
検索結果をよ~く確認してみましょう
そろそろまとめます。
「建売住宅」で「後悔」や「失敗」「注文にしておけばよかった」で検索した結果は、ほとんどが不動産業者さんや建設業者さんなどのページですよね。
これらの記事は「建売住宅」「満足」というキーワードで検索しても、結果に表示される記事です。
事業者さんの記事が悪い記事だとか、役に立たないとか言うつもりは毛頭ございません。
むしろ、喉から手が出るほど情報がほしいみなさんには、とても勉強になる情報もたくさんあります。
まったく不動産知識がない方は、ぜひここから知識の習得をはじめてほしいです。
ただ、事業者さんが発信する記事の場合、以下の点は注意して目を通すことをおススメします。
- 「~だろう」「~のはず」「~な傾向」という不確定要素が目立ちます。
- それは建売住宅に限らないのでは…という情報が多いです。
- 結局、問い合わせが必要なので「わが社は安心です」という偏りがある情報が多い。
大きな決断をして手にするマイホーム。
他人は大きな決断をして一歩踏み出した人に嫉妬します。
そのような状況で誰がみなさんのマイホームを称賛してくれますか?
それは、みなさんしかいないのです。