3年探して希望の物件にたどり着けるならいいけれど…
トメ先生は不動産業界で25年間働いますが、たくさんのお客様とお会いしていると「あぁ…このお客様購入までに数年かかるな…」って思う方がいらっしゃいます。
マイホームは決して安い買い物ではありませんから決断するのは簡単ではありません。
「数年かかってでも購入できる方」は幸せだと思います。
ところが、数年かかりそうなタイプの方は「時間だけかかって結局は購入できない方」となることも多いのが事実です。
3年以上住宅探ししている方は「この先決断する機会はやってこないかもしれない」というのが本日の解説です。
【決断が難しい方は読んでおきましょう】
マイホームなんて購入したらしばらくは金食い虫です。
トメ先生もマイホームを購入して17年。
購入してよかったか、やめておけばよかったかと考えると…。
あの時に購入しておいてよかった!って思います。
格言をひとつ
100件見学した物件、良い条件の物件は最初の5物件の中にあった…もう、あの頃には戻れない
結局これなのです。
あれが気に入らない、これが心配と理由を見つけては購入を先送りする。
数十件の物件を検討したあと、冷静に考えると「あの時、見学したあの物件が一番よかったじゃん」ってことになります。
これ、高額の買い物あるあるです。
購入までに数年かけようとしている方
注文住宅を検討している方に多いと思います。
マイホームの購入は、情報集め→土地を検討→土地を購入→ハウスメーカーを検討→相見積もり…。
もう、書くのもめんどくさくなります。
「こんなふうに計画を立てていて3年後には購入したいなぁと考えています」って方。
そんな方にトメ先生から質問です。
明日…いや今日!ドンピシャ物件に出会ったらどうする?
来世にならないとマイホームを購入できないような、終わりのない輪廻の住宅探しにならないように、この点は探しはじめる前にご家族の間で確認しておきましょう。
【住宅探しの輪廻にご注意を】
人生で一番高額な買い物だからといってたくさんの物件を見ればいいというものではありません。
物件を見すぎると”オバケの百件”見た郎が出てきますよ。
すでに住宅探しに3年以上かかっている方
みなさんがお仕事をしている方なら、今の状態は「仕事がうまくいっていない状態」と同じです。
3年以上探している方のすべてが「うまくいっていない状態」ではないかもしれません。
でも、3年以上探している方は「うまくいっていない状態」に気づいていないだけかもしれませんからね。
もし「うまくいっていない状態」だということを受け入れることができるのならば…。
ここは、みなさんも立派な社会人ですから問題解決の基本に立ち返るべきです。
どうしてこうなった?
なんで3年以上探すことになってしまったのか「なぜ」と「どうして」を繰り返して理由を具体的にしましょう。
あとは、日ごろのお仕事で問題解決している時と考え方は一緒です。
家計を管理する奥様にアドバイス
物価の上昇で不動産価格も高くなっている。
住宅ローンも金利が上がる傾向。
そして、実感はないけれどお給料は上がりはじめている。
マイホーム購入は「とにかく安く」が重要ポイントな方は多いと思います。
特に、家計を預かる奥様サイドとしては購入価格や住宅ローンの返済額は重要ポイントではないでしょうか。
いいですか?
当たり前のことをお伝えします。
理屈で考えたら、物価が上昇している今、不動産の価格は今日より明日のほうが高いわけです。
住宅ローンの金利も、今月より来月のほうが高くなります。
ということは、今月住宅ローンを組むより来月組んだほうが、月々の返済額は高くなります。
お給料だって、今年に比べて来年のほうが増えます。
トメ先生のような一般庶民では実感がありませんが、お給料が増えるということは、その結果世の中に出回るお金の量が増えるわけでして…。
そうなると、さらに物価があがり、金利があがり、さらにお給料が増えて…という好景気の状況になります。
要するに、まだまだ物価も金利も上がるということなのです。
そして、不動産の価格も住宅ローンの返済額が一番安いのは今日なのです。
この解説を読んでいるのが「決定権を持っている方」の場合
「とにかく安く」住宅を購入したいけれど、ご家族が以下の条件にあてはまる場合は、この大きなチャンスを逃す可能性があります。
- 完璧主義の方
- 他人に心を開くのが苦手な方
- お子様が3~4歳の方
運よくトメ先生の解説にたどり着けた方で、住宅購入の決定権を持っている方。
この解説をご家族と共有して、条件にあてはまっている場合には指摘をしてもらえるようにすることからはじめましょう。
住宅や不動産の情報を集める前に、みなさんの住宅探しが長期間にわたらないように環境を整えるべきです。
この解説を読んでいるのが「決定権を持っていない方」の場合
運よくトメ先生の解説にたどり着けた方で、住宅購入の決定権がない方
ぜひ、決定権をお持ちのご家族にこの解説を共有してあげてください。
でも、くれぐれもご家族のプライドはキズつけることがないように気をつけてくださいね。
3年も住宅探しをしている方に多いタイプとは
完璧主義の方は注意して
細かいミスや不完全さを嫌う完璧主義者の方は、住宅探しに長期間を費やすことが多い傾向です。
住宅探しで不動産屋さんに行くと営業さんから「不動産に100点満点はありません」とアドバイスされることがあります。
これは営業さんの調子のいいセリフではなく、事実だと思います。
どんなにお気に入りの物件でも、絶対にどこかのポイントで妥協が必要なのが住宅購入です。
でも、完璧主義の方は100点満点でなければイヤなので、ピカイチな物件でも見送ってしまうのです。
他人に心が開けない方は注意して
住宅を購入するほとんどの方は、取引に不動産屋の営業さんが関わります。
営業さんも人間、お客様も人間ですから性格や人間性ってあります。
中にはいらっしゃるんですよ。
不動産屋さんを訪れて、お名前すら教えていただけない方。
もちろん、住所や電話番号なんて教えてくれません。
すごい方の場合は「グダグダ講釈はいいから、物件見せてくれないかなぁ」って言われたり…。
物件を見学している最中に営業さんが質問しても無視です。
見学が終わった後に「いい」のか「わるい」のか確認しても無視です。
営業さんの質問に反応したら「そこからつけ込まれて購入したくもない物件を買わされてしまう…」と思っていらっしゃるのでしょう。
営業さんが質問する意味はそんなことではないのですけれどね。
住宅購入は、スーパーで大根を購入するのとは違います。
どんなにすばらしい物件でも、お客様一人で決断して購入するのは本当に難しいことです。
心を開かず、反応をしてくれない方は、見学した物件で購入を見送った場合に営業さんが次の手を打つことができないのです。
だから、住宅探しが長期に及ぶ方が多いのです。
【営業さんが苦手…と感じる方はこちらもどうぞ】
営業さんが嫌われる理由。
それは、みなさんと営業さんの間に考え方の違いがあるからです。
トメ先生の解説を読んだら少しは営業さんを理解できるかも…。
お子様が3歳~4歳の方は注意して
住宅を探しはじめるきっかけの7割から8割はお子様が関連する理由です。
日中は室内を元気に走り回る…。
夜は大声で泣く…。
これがチビッ子達の仕事ですから仕方ありません。
でも多くのパパやママが、経験したことのない我が子が発する「音」を気にします。
壁の向こうはお隣さん。
このままではアパートで暮らせない…という方はたくさんいらっしゃいます。
よちよち歩きのかわいいお子様は時間とともに成長します。
住宅を探し始めた時に3歳だったお子様は、3年間住宅探しをしていれば6歳になっています。
6歳になれば小学校に入学する年齢。
いろんなことがデリケートな現代、小学校の入学は小さな頃から一緒だったお友達を同じ小学校で…と考えるのは親心ですよね。
そうです、通わせたい小学校の条件が出てくると、検討エリアがそれだけ狭まくなるのです。
小学校に入学した後は、年を追うごとにお子様にかかるお金も増えていきます。
小学校低学年でこれだけお金がかかるのに、中学校や高校に進学する場合、我が家は大丈夫なのか…と、見えない将来に不安がつのります。
結局、心配ごとが多くなり住宅購入を決断できず、お子さんが義務教育を終えるまで住宅探しは中止。
住宅探しを再開といっても、その頃にはパパもママもそれなりの年齢です。
今から家買うのか?って年齢になっていますからね。
結局、住宅購入しないほうが老後も安心なんてことになるのです
長期になりそうな方は情報収集の前にやることがあります
そろそろ、まとめましょう。
いかがだったでしょうか。トメ先生がこれまでに多くのお客様にお会いした経験から「住宅探しが3年以上になる方」への心配事項を解説しました。
住宅探しが3年以上になると、結局は大きな妥協をしてマイホームを購入となる場合があります。
それでも購入できる方は幸せで、マイホームを購入に至らずにチャンスを逃す方も少なくありません。
ご自身のタイプはどうだろう?
我が家はどんなタイプだろう?
ご自分のことだし、ご家族のことですからおわかりになることですよね?
我が家は「短期間でスパッと購入できるタイプ」なのか「ダラダラと長期間になるタイプ」なのか。
ダラダラ…タイプが一番あぶない
「ダラダラ…タイプ」のご家族の場合は情報収集からはじめてはダメですよ。
情報収集の前に「ダラダラ…タイプ」であることをしっかり自覚することです。
そして、この質問にご家族一致の答えがまとまったら情報収集をはじめましょう。
明日ドンピシャ物件に出会ったらどうする?
物件の立地条件も、価格もすべてが希望通り、この世には存在しないといわれる伝説の100点満点物件に出会った場合どうするか…決定権者のパパは決断できるのか?
「いや、でもさぁ…それはその時になってみないと…」みたいな感じのセリフが出たならば。
残念ですが、みなさんのご家族はマイホームの購入に至ることはないでしょう。